2008年10月23日木曜日

ビールはプラチナよりも貴重

スタッフの一人が退社するので、昨日は彼の送別会でした。場所は事務所近くの「あら喜」で和食です。彼はビールをとにかくよく飲む人で、昨晩も生ビールを少なくとも10回はおかわりしたと思います。かつて彼と別のスタッフの3人で焼肉を食べに行った時、僕は生ビールを1杯も飲んでいないにも関わらず「28杯」と請求書には記されていたのをよく覚えています。アルコールというよりは、よくそんなに液体が胃に入るものだと、一緒に食事に行く度に感心します。Louis Vuittonの指名コンペが彼の最初の担当で、それから3年間多くのプロジェクトを高いレベルでこなしてくれました。また、いわゆる設計だけでなくて、グラフィックのセンスが非常に素晴らしくて、プレゼンテーションは彼に任せておけば安心で信頼できました。昨日はそんなことも含めて、思いつくままにいろいろと話をして楽しかったのですが、最後の彼の言葉は「ビールはプラチナよりも貴重なんですよ」でした。3年間の最後が、全く共感できない内容で締めくくられたわけですが、彼はその言葉を言いながら、徹夜明けで寝てしまっている別のスタッフの手つかずになっていたビールを一気に飲み干しました。彼の満足げな表情を見て、僕も一応は頷いておきました。
現在は新しいスタッフを経験問わず募集していますが、アルコールが飲めなくてももちろん構いません。むしろ飲み過ぎない方が経費的に安心です(笑)。

2008年10月11日土曜日

ラスベガス

今週は連夜、友人との食事で楽しく過ごしました。職種がバラバラなのも良かったです。火曜日は外資系監査法人と広告代理店勤務、水曜日はライターとグラフィックデザイナー、木曜日はテレビのディレクター、金曜日はご近所さん。僕は韓国料理が好きで、そのうち2回は麻布十番のシモンでした。こじんまりしたこの店のチヂミはとても美味しいので必ず注文すべきなのですが、先日アレルゲンだと判明したばかりのタマゴがもちろん使われています。そこでアレルギーテストの先輩に教わった「今日は特別」という免罪符のセリフを自分に言ってから食べました。
恵比寿でシンガポール料理を一緒に食べた広告代理店の友達は、つい先日、勤務地のラスベガスから帰ってきたばかりです。学生の時、僕はレンタカーでアメリカを旅行中にラスベガスに一泊だけしたことがありました。その時の感想は「二度とこの町には来るまい」です。ラスベガスには巨大なホテルとカジノ以外に何もなくて、1泊なのにとにかく退屈でした。ところが今年の5月末にIALDの授賞式に出席するためラスベガスへ行くことになったのです。まさか再びラスベガスを訪れるとは思いもよりませんでした。しかも今回はタキシード持参なので、ラスベガスを大いに満喫している人のようです(笑)。事前に彼から聞いた情報では、現在でも状況は同じようでした。ただ、幾つかのホテルで開かれているシルク・ドゥ・ソレイユのショーは観たほうが良いとのこと。彼はショービジネスのために半年間ラスベガスにいたのです。そこでアドバイス通りに「O」(オー)と「Ka」(カー)のチケットを取りました。世界中にあるシルク・ドゥ・ソレイユのなかでも、ラスベガスで開かれている興行は出演者のパフォーマンスレベルが最も高いとか。出演者だけでなく、舞台装置も大変なことになっています。「O」の舞台の床は基本的に水面で、その水深のコントロールは尋常ではありませんでした。途方もない高さがある天井あたりから人が飛び込んだ水面の上を、そのすぐ後に人が歩くのです。その水深の変化がいつ起きたのか。。2つのショーを観終わった後、僕にはそのショーだけを観るためだけにラスベガスへ行っても良いと思えました。むしろ、そういう風に順番を考えるとラスベガスの町の退屈さも納得できるかもしれません(笑)。
8日にグッドデザイン賞の発表があり、FRASER PLACEが受賞しました。

2008年10月7日火曜日

専門性

フォトフレームの撮影に立ち会って来ました。いつもながら他の職種の仕事を見るのは楽しくて興味深いです。撮影するとすぐにモニターに表示される写真に対して、感想やイメージを伝えます。するとライティングや構図が変更され、次に撮影された写真は着実に僕が欲しいイメージに近づいていくのです。変更には微妙な陰影の変更もあれば、構図を少しだけ変えたり、完全に前の写真をリセットするような時もあるわけですが、カメラマンはイメージを確実にコントロールできているように見えます。それは非常に高い専門性で、そういうものを目の当たりにすると驚くと同時に、無性に嬉しくなります。そういえば学生の頃、音楽学部の作曲科の友人に学校の小さなレッスン室でピアノを習っていた時期がありました。僕がまず弾けるようになりたいと思っていた曲を彼女があまり知らなかったので、譜面を用意する前にひとまずCDで聞いてもらったのです。その時、CDがあれば譜面はいらないと言われました。初めて聞いたそのピアノ曲を、彼女は何も見ないで、その場ですぐにCDと同じようにピアノで弾いてくれました。確かに譜面を用意する必要は全くありませんでした。驚いていたら「だってそれが仕事だから(笑)」と。絶対にマネできない専門性だと心の底から感心しました。デザインにそこまでの専門性ってあるのだろうか?と思った瞬間でもありました。今はあると信じられますが、当時はどうも怪しいと思ったような気がします。



2008年10月4日土曜日

結果

事務所の引越当日、休憩もかねて近所のイタリアンでスタッフ達(=男性)と軽く一杯飲みながらランチをしている時に、フードアレルギーテストをこれから受けるという話をしました。僕も含めて、おいしいと評判のレストランには積極的に足を運ぶことを楽しみにしていたり、週末は料理をつくり大勢の友人を自宅に招いてパーティをしている人達なので、日常的にみんな食には関心があるはず。事務所を移転させた理由の大きいものとして、ランチ時に行けるおいしい店がなく、かつ選択肢もないという不満もありました。ところが、スタッフからはアレルギーテストは受けたくない、というリアクション。。その理由はおいしいものを食べるのに、いちいちアレルギーを気にしたくないから知りたくないとのこと。ある種、とても男らしい理由だと思いました。前にも書きましたが、このアレルギーテストはアメリカに血液を送って90品目の食品を検査するものです。内蔵や血液など内部的に起きるアレルゲンを対象にしていて、将来の疾患の原因になる食品を検査します。ですからその食品を食べても、例えばすぐにジンマシンがでるとか、呼吸困難になるというものではなく、検査しなければ知ることができません。すぐに症状がでるアレルゲンをIgE(普通はこれ。ジンマシンなどの原因。)、今回対象にしているアレルゲンをIgGと言うそうです。もちろん付け焼き刃の知識です。ということで、スタッフは「食」に関心というよりは「うまいもの」に関心があるということが分かりました。
さて今日ようやくその結果が返って来て・・・、卵が白身黄身ともHigh、チーズ(チェダー、カッテージ、モッツァレラなどに分かれてます)、牛乳、ヨーグルトがLowでした。つまり卵は今後とにかく避けて、乳製品は食べ過ぎないほうが身のため、という意味になるようです。ちなみに一緒に受けた人全員(計4人)が乳製品・卵ともにModerate以上で、中には大豆、砂糖がHiighという人もいました。受けた人全員がアレルゲンを持っているという結果です。やはり知っているのと知らないのでは、当然今後の対応が違うので、受けて良かったと思います。建築で使う材料や製品で広く知られているものだとしても、よく吟味してから使うに限りますが、食べ物も全く同じだと思いました。

2008年10月1日水曜日

5TANDA SONIC

昨日、打合せのあと五反田の5TANDA SONICへ行きました。prototype展の会場なのですが普段の状態だと展示するための壁が足りないということで、出展者達がボランティアで壁製作を昨日から3日間行っています。フォトフレームの担当である山崎も朝から行っているはずなので、様子を見に行ったのです。主催者の芦沢さんもいて、やはり主催者の一人である清水君が汗を流しながら言うには、思いのほか人数が少なく(6人)困っていて、明日はさらに4人に減るとのこと。「今夜は徹夜かもね!」と心の中で山崎に言って帰りました。ところで清水君の会社名であるMS4Dですが、とても良い響きだなといつも思います。意味を持たない記号のようなのに、何か意味がありそうで(例えばDはDesignのイニシャルなど)、発音したときの響きが心地よい。聞くと実際に何かの頭文字を並べている訳ではなく、意味は本当に無いということでした。意味が無いのに心地良いというのはとても魅力的だと思います。
23時頃に山崎からメールがあり、「今、終了。直帰します。」とのこと。徹夜はなかったけれど、馴れない力仕事で大変だったなと思いましたが、次の日聞くと、実は18時頃からみんなで飲んでいたそうです(笑)。