2008年11月8日土曜日

平凡さのなかに

prototype展にご来場頂いた方々、どうもありがとうございました。「WOODEN FRAME」を何気ないデザインのフォトフレームだと思って通り過ぎた方々も多いと思いますが、そういう一見平凡にすら見えるデザインに最近とても興味があります。どこまでいっても平凡なだけではつくる甲斐もないのですが、今興味があるのは平凡さのなかに異常というか、非凡な部分を埋め込むような、そういう方向性です。急いでいる人には見過ごされることもあるくらいにデザインしておいて、考えてみるとアレ?と思い始めるようなマニアックな話です(笑)。あるいは、どこまでとことん何気なく見せることができるか、など。去年の箱の展示でつくった「DRAWER, 2008」くらいから、そういうことを強く意識しています。建築ではちょうど同じ頃に計画していた集合住宅の「H-project」でも、同じようなことを気にしていました。幾つかのメディアでも話していますが、実は「DRAWER, 2008」をスタディしていて、それを外形として大きくしたのが「H-Project」です。建物として平凡、家具として平凡というよりは、対象は何であれ作られ方がなるべく何気ない感じになると気持ちが良いと思います。家具と建物を同じ方法でデザインできたのは、僕にとっては非常に重要な経験になりました。
ちなみに展示前に
WOODEN FRAME」の撮影ができなかったので、まだ写真がありません。WEBのトップに載せているものは、ずっと前につくったプロトタイプなのでWOODEN FRAME」とはちょっと違います。明日、事務所をスタジオにして撮影してもらいます。